肩こりの原因はその方によって様々ですが、ある程度共通して見られることがいくつかあります。
主に姿勢の部分で共通してみられる事がいくつかあるので、今回はそのうちの1つと、改善方法についてお伝えしていきます。
他に共通して見られる部分とその改善方法に関しては、今後のブログでお伝えしていけたらなと思っています。
では、
共通して見られることの1つ目は、巻き肩です。
巻き肩とは肩が正常な位置からずれて前に入ってしまうことです。
下のイラストのような感じです。
・町を歩いていて、ふとガラス越しに自分の姿勢を見たら背中が丸くなっていた
・家族や友人に「背中が丸くなっているよ」と言われた
なんてこともあるのではないでしょうか?
そんな方は是非最後までお読み頂けたらなと思います。
巻き肩によって起こりうる症状とは⁉
巻き肩になるということは、肩甲骨の位置が、後ろから見ると外側に開き、横から見ると前側にずれている状態。
その状態で日々生活していると肩の前側の筋肉は硬く短くなり、肩甲骨の内側の筋肉は常に引っ張られ筋力低下を起こしてしまいます。
そうなると
・首、肩こり
・緊張型頭痛
・猫背
・腕のしびれ
・五十肩
など様々な症状を引き起こす可能性があります。
巻き肩の改善はストレッチだけでは難しい
巻き肩の原因は、普段の姿勢により、硬くなった筋肉と弱くなった筋肉があることです。
いくら硬くなった筋肉を伸ばしても、肩甲骨を正しい位置に保つ筋肉が弱いままであれば元に戻ってしまいます。
硬くなった筋肉は伸ばして、弱くなった筋肉はトレーニングする必要があるのです。
硬くなる筋肉は、小胸筋
小胸筋は烏口突起と呼ばれる肩甲骨の一部と肋骨に付着している筋肉です。
小胸筋が硬くなり縮まると肩甲骨を前下方に引っ張ってしまいます。
腕を上げる時に肩甲骨は、上方回旋と言って腕の動きに合わせて動くのですが、小胸筋が硬くなることで上方回旋がうまくできなくなり肩関節に負荷がかかりやすくなります。それを繰り返していると五十肩や腱板損傷などの方の痛みを引き起こしてしまうこともあります。
また、小胸筋の下には腕神経叢と言って、指先まで伸びている神経と血管が通っていて、小胸筋が硬くなることでそれらが圧迫され腕や手のしびれ、手の冷えなども起こす胸郭出口症候群になってしまう可能性もあります。
弱くなる筋肉は、僧帽筋中部線維と僧帽筋下部線維
僧帽筋の中部線維と下部線維は、背骨と肩甲骨をつないでいる筋肉で、肩甲骨を背骨の方に引っ張て支えている筋肉です。
この筋肉が弱くなることで肩甲骨を支えられなくなり、外側に肩甲骨が開いた状態になってしまいます。腕を上げる時には、肩甲骨が正しい軌道で上方回旋するように調整をしている筋肉でもあるので、弱くなると肩甲骨が腕の動きに合わせてうまく動かなくなり肩関節への負担を増やしてしまいます。
小胸筋はストレッチして、僧帽筋中部線維と下部線維はトレーニングしてあげることで巻き肩を改善していきます。
それぞれのストレッチ、トレーニングのやり方は動画でご紹介します👇
小胸筋のストレッチ動画はこちらをクリック
僧帽筋中部線維と下部線維のトレーニング動画はこちらをクリック
このストレッチとトレーニングだけでは改善しないこともあります。背骨の柔軟性も必要な場合もあります。
ストレッチやトレーニングは積み重ねが大切です。1回行ってその場は変化するかもしれませんが、今までのクセがあるので、戻ります。繰り返し行うことで少しづつ変化が出てきて身体に定着していきます。継続が大切です。
※今のお身体の状態に合わないこともあります。もし症状が強くなるなどの場合は中止して専門の先生にご相談ください。